作物の生産から食卓へ。つくる事は「人の手」を繋ぐリレー。種を撒き、育て、収穫する。そして、調理する。「人の手」が繋いだものが形を変えていく事。
さて、前日に地域の環境や文化をインプットし、
今日は、茶作り体験、野津町にある八里合茶へ。(はちりごうチャと読みます)
一年で最も寒い2月。
凛と張り詰めた空気感。だからでしょうか?白梅が特に美しい・・・
大分県臼杵市は、瀬戸内の気候の為、年間通して温暖な日が多く、山側のここ野津町は特に農業が盛んです。
ここは市を挙げて「有機農業」に取り組んでおり、この茶畑のすぐ近くに市営の「土づくりセンター」があります。
有機農業をするにはまず有機の土づくりを!という事で2010年8月にOPENしました。
有機栽培に対する市の本気度が伺えます。
これがこのセンターで作っている「夢堆肥」
草木8割、豚糞2割、6ヵ月間熟成。完熟したちょうど良いバランスの堆肥を市内の生産者に販売。
これで育った作物に認定シールを付けて販売します。「ほんまもんシール」
これらの野菜は、市内の子供達の学校給食に使われています。
臼杵市の子供たちは、近所のおじさんやおばさんが作った野菜を給食で食べているという幸せ!!うらやましい・・・
前回のblogに、ここは「幸福度が高い」と書きましたが、これもその理由の一つ。
さて、そんな夢堆肥、この茶畑にももちろん使っています。
ここは八里合茶の代表的な茶園「髙橋製茶」さん。
先代より有機栽培に着手し、平成13年3月に大分県で最初(第一号)の有機JAS認証を取得しています。
先代亡き後、現当主の雄三さんがこの地域の茶生産を牽引しています。
髙橋さんは臼杵市が有機農業を推進することになった立役者の一人。
シーズンだとお茶はこんな感じ。
一頻り茶畑を楽しく散策。品種紹介を行って、そしていよいよ茶摘みです。
香り強い系の品種で。せっせと摘みます。硬いね~。2月の茶葉はこんな感じ。
そしてみんなで摘んだ茶葉を湯煎。
ジョワ~と湯気が立ち上り
その後、筵の上でグリグリと茶葉が喜ぶ感じで揉みます。
割と力がいる!一人ずつ、グリグリしてもらって、後はひたすら薪火でカラカラになるまで乾燥させる。もう煙いのなんの・・・みんなヒャーヒャー言いながら逃げまどってるけど、煙は不思議と追いかけてくるもんです。
そしてこんな感じに仕上がって。凄いでしょ?炒り茶の出来上がり!
これなら新茶の時期だけではなく、季節を問わずお客様を受け入れる事ができます。
それぞれの産地が工夫を凝らし、自分たちが得意とする体験ができると素敵ですね。
これまで諦めていたことを工夫しながら出来る事から始めてみるのは大事。
今は、販売の方法も、ファンの作り方も、これまでとは違っていろいろとチャンスは広がっています。
そしてお楽しみは、今できたお茶の試飲です。
さてさて・・・見た目は割と良くないですか?笑なかなか他にはない味わい。フレッシュな茶の香りは強いです。
みなさん、自分が作ったお茶だから、美味しい!好き!という声が・・・
作り終え、落ち着いて一通りお茶談義。
髙橋さんの定番の玉緑茶を飲みながら。
しみじみ美味しい。お茶の話は尽きません。
ティーツーリズムと銘打てば、お茶好きの方が集まる事も多い為、お茶の話が尽きることはありませんので、生産者側もその覚悟が必要。
何時間でも、何杯でも心行くまでお茶を楽しんで頂きたい。
帰り際に体験のお土産として皆さんが作ったお茶をプレゼント。
臼杵市の茶作りを牽引する八里合の髙橋製茶さん。
これから2022年に向けて、もう一段バージョンアップする予定。
もっとみんなに茶園をフルに楽しんで頂けるように施設を改造する計画。
四季を通してここに寄りたくなる、そんな人が集う場所に育てて行こうと思います。
今回ご協力頂きましたお茶ファンの皆様、誠にありがとうございました。
中でも高知の霧山茶業組合の中山さん、高知と大分、場所は違えど茶生産者の想いは同じ。これからも情報交換しながら双方高め合って行きたいと思います。
次は土佐茶のご紹介も。
この体験を通して見えてきた事を活かし魅力ある茶産地のコンテンツ作り。
生産者と市の体制が整えば、いよいよ今年からスタートします。
お楽しみに!!
生産・販売・プロモーションなど、
地域と食のプロデュースに関するお問い合わせはこちらから