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作物の生産から食卓へ。つくる事は「人の手」を繋ぐリレー。種を撒き、育て、収穫する。そして、調理する。「人の手」が繋いだものが形を変えていく事。

Fairfield By Marriott 京都南やましろ

前回の続き
マリオットの新しいカントリー型ホテル「Fairfield By Marriott」

地方になじむように低階層でシンプル。
日本の旅行代理店が販売しているお腹いっぱい「セットでお得」系ではなく、ココを基点とし、日本人がまだ慣れていない「旅を作って楽しむ」事ができるホテル。
このホテルの詳しい概要は前回のblogにありますので、今回は以下3点
ここでの楽しみ方のコツ、的な事を書いていこうと思います。

・自分で食料を調達する
・自分で情報を集める
・新しい事を楽しめる自分でいる

これが旅を楽しめるかどうかのポイント。

それと、この旅に向かおうと思う方は、おそらく
全てにおいて「ゆとり」がある方ではないかな・・・

この3点が苦手な方はもしかすると、スケジュールが決まった旅行ツアーなどの方が合っているかもしれません。

僕が今回ここを訪れた理由は・・・
この様な外資のホテルが日本のカントリーに目を付け、一気にホテル展開を進めているということは、
これから再開が期待されるインバウンドや邦人に、既存の観光地ではない別の日本を見せようとしているという訳で・・・
当社の仕事は「地域生産を継続すること」なので、この様な地域付加価値向上のプランをいくつか持っており、マリオットホテルという巨大な世界企業が何故そこに眼を付けたのか、いろいろと知りたくて・・・
宿泊+地域を楽しむ、その楽しみ方も近年はかなり変化しており、当社ではニーズを元に特徴を磨くプランを考えていますが、やはり宿泊場所がこれまで最も課題になっていました。
年々、地域ツアーの相談案件は増えますが、つい2,3年前からは頻繁に・・・
そこにドドーンと一気に切り込んで来たのが、マリオット。
たとえマリオットと言えど、採算取れるギリギリのラインは立地によると思われます。
京都に3軒すでにOPENしている理由もわかります。

エントランスから中に入るとこじんまりしたフロントがあり、その横にあるロビーはこんな感じ。全50室の客室。

このロビーで、今から始まる旅のプランを考えるもよし。

これ、ガイドブックかな?と思って近寄ったら、ディスプレイ的に置いている書籍でした。

この様な棚も、これから多くの利用があり、実用性が伴うと変化していくのでしょうね。

今日の部屋は3階でした。
客室は1階からあり、もちろんユニバーサル。
客室50室にエレベータは2基。
こういう部分がマリオット。

整った内装の廊下を進むと

こんな感じで今日、お世話になる部屋が。
カントリーとNIPPONテイストの落ち着いた内装。
世界のマリオット感を見せつける高級ベッド。
リネンはもちろん上質。アメニティーも十分。
この様な「観光 + α」のホテルとしたらジャストな広さ。
この部屋に泊まる最大のご褒美は、窓から見える「茶畑」でしょう。

茶畑側から見たホテル+道の駅はこんな感じ。

丘の上に異様にカラフルな建物があるからか、この施設群には違和感はない様に思います。
このカラフルな建物、ちょっと気になったので調べてみると
南山城小学校でした。立派な小学校。児童数は60名ぐらいだそうです。

では、このホテルを楽しむ「3つのポイント」
まず最初の
・自分で食料を調達する
地方に行って、何が楽しみかと言うと、やはり「食事」ですよね?
このホテルは、夕食がありません。
ベッドはあるけど、食事は外でお済ませください的なスタンス。
夕食も朝食もです。
お隣の道の駅には、地域のお弁当、例えば名物の鯖寿司や柿の葉寿司などを販売しています。(コンビニの要素もある道の駅なので基本なんでもある)
もちろんお茶もオリジナルのペットボトルティーもあれば、お茶のお酒まで。


ここでお弁当を買って、ホテルの共同キッチンで温めて食べる事ができます。(電子レンジや湯沸かし器はバルミューダでした。)
キッチンはその様な使い方をイメージしたもの。

あと、毎朝7時30分~、朝食はお隣の道の駅のレストラン「つちのうぶ」で食べる事ができます。
洋食と和食、朝カレーまで。おおよそ600円程度。
ちょっと豪華な「茶粥御膳」は1000円。
この道の駅のレストラン「つちのうぶ」は15時30分閉店。
だから基本、ランチ営業までという感じ。

そうなると何としても自力で夕食を調達しなければならない。
周辺には地元の人たちが利用する飲食店(歩ける距離ではない)がちらほらある様ですが、
Uberが使える訳でもなく、やはり夕食の調達は必須。
道の駅は18時閉店(現状はもっと早いのかも・・・)
僕は、チェックイン前に道の駅で美味しそうな「鯖寿司」を購入しました。
他にも緑茶やオリジナルスイーツのどら焼きやプリン、地域の地酒なども。
今回は、この施設群が想定している通りの過ごし方、買ってきて食べてみる事に。
インバウンドの方々など、この共同キッチンで食べる事により、そこで旅人同士の交流が始まるのでしょうね。

次のポイント
・自分で情報を集める
もしお茶がお好きな方でしたら、ここはドンピシャ合うと思います。
この地域の全ての茶園さんのお茶はお隣の道の駅にありますし、ホテルの共同キッチンでは、地域のお茶が無料で飲める。
生産者別の飲み比べをすることができます。

これが共同キッチン。

また「茶畑エクササイズ」という簡単なワークショップの申し込みが出来るようですが、その様な体験は現在は全てホテルのフロントではなく、道の駅が受付となっている様です。
そのうちホテルでも受付出来るようになるみたいですが・・・
あと新茶時期の茶摘み体験など今後コンテンツを整えていくようです。
旅立つ前に、もし時間があれば、この地域を下調べすると尚楽しい旅になる様に思います。
気になったのがワークショップの料金が激安な事。
おそらくこれは地元の方をターゲットにしているからでしょうけど、500円の参加費では今後続ける事が難しいと感じます。

あとこの地域は、お茶の他にシイタケ、六所神社三国展望台、など地域を深く知る事ができるコンテンツは無数にあります。
里山の暮らしも残っていますし、何物にも代えられない原風景も。
自分なりの訪問テーマを持って計画すると「1日では足りない!」ほどの魅力を実感できるのではないでしょうか。

では最後のポイント
・新しい事を楽しめる自分でいる
これ、案外難しいのですよね。
せっかくこの様な自在なプランができるホテルを選ぶのなら
受け身ではなく自主性を持って動いてみるのもいいかもしれません。
案外知らない自分に会える事になるかもしれませんし・・・
日常ではない場所に来ているわけですから、ワクワクして新しい事を気楽に体験する気持ちが大事。

日本には、この様なかなりな山間地でさえも、無数のウォーキングマップは必ずあります。
地域の観光協会や商工会が作っているはず。それも十分過ぎるほど。
その様な資料は、道の駅(観光拠点)に置いていますので、まずはマップやガイドをもらってくる。
それ後、これからの時間をどのように使うのか決めても良いかも。
来る前に準備する、来てみて決める。
来る前に調べた事よりも、来てみて得られる情報はかなり多いと思います。

そして、臆せず、地元の方に声をかけてみて下さい。
ほとんどの方が「ココには何もない」と言われるかもしれません。
本当は全てあるのですが、訪問者が非日常でも、地元の人には日常ですから。
何もないと言われても、何が特産か?どのような暮らしか?聞いていると、昔からその地域に根差した生産、場所などが見えてきます。
都心ではない山間地に来ている理由は、その地域を、自然を、満喫する為ではないでしょうか。

自由自在の旅は、きっと楽しいに違いありません。
知らない場所に来て、新しい事をやっている。
それを楽しんでいる自分がいる。
大地の匂いや川、鳥たちの声が、一気に別世界へ連れていってくれます。
楽しもうとさえすれば、いくらでもそれはやってくる。

アフターコロナ、「ホテル+道の駅」の新しい旅を計画されては如何でしょう。

個人的には2022年、鹿児島県の大隅半島側にできるこの「道の駅+ホテル」が楽しみ。
鹿児島ですから、大隅半島もお茶産地。伊藤園さんの茶畑が広がっています。
「何もない」と言われて続けた鹿児島県の東側。
指宿、知覧や霧島と有名な観光地が多いだけに、東側の大隅半島は何かしら静かな感じでした。
そこに、このプロジェクトが入ると、新たな流れを生み出す事に繋がるかもしれません。

そこを起点に農業観光ツアーを企画してみたくなります。
ここに行ってみたい!といういろんな要望、お待ちしております。

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