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作物の生産から食卓へ。つくる事は「人の手」を繋ぐリレー。種を撒き、育て、収穫する。そして、調理する。「人の手」が繋いだものが形を変えていく事。

ゲゲゲな豊かさ@フードツーリズム鳥取

鳥取県。
コロナの感染がかなり少ない地域、と記憶してらっしゃる方も多いのではないでしょうか。ここは岡山県の日本海側で、お隣は出雲大社の島根県です。

鳥取と言えば、1に砂丘、2にらっきょ、3にアニメ。(最近は砂丘でらくだに乗れるらしい・・・)という勝手なイメージ。
また「ゲゲゲの鬼太郎」の作者「水木しげる」さんや「名探偵コナン」の「青山 剛昌」さんの出身地でもあります。
らっきょが入るのは当社が生産物のコンサル会社だからかもしれませんが、
ここは言わずと知れた日本海の美味集積地。

今回はそんな鳥取でおススメな食材、あとちょこっと温泉などのお話も。

鳥取県全体を見回して思ったのですが、ここは古い歴史の片鱗が散らばってる。
日本海の県特有の「静かに豊か」というか、「粛々と・・・」というイメージがあります。

柳宗悦や白洲正子を魅了した民芸、弓浜絣という素敵な絣があります。
他、窯元も多くあり、イギリスの陶芸家の巨匠、バーナードリーチが訪れた「牛ノ戸焼」など、クリエイティブな素地が詰まっています。
また、そんな伝統的な作品が集まっているのが「鳥取民芸美術館」
ワクワクする素敵なアート。
工芸の旅だけで鳥取県を廻りたい気分。

でも、食は重要!という事で
これです。

解禁日を待って伺ったのが鳥取県境港市。
紅ずわいガニと松葉ガニがこの度の目的。
好きなんです。カニ。

一匹ずつ脚にタグが付いています。
正真正銘のとっとり産。

松葉ガニは日本海側、お隣の島根県、兵庫県、京都府、福井県、石川県、富山県など、広範囲で捕れるのですが、
「幻のエビもある」と噂の鳥取県に。

そのエビがこれ。もさエビ。
「お刺身に最高」ガシガシしててかっこいい。

はい、最高でした。

月並みな言葉ですが、とても甘くミソが濃厚で風味が海。

境港の漁港の目の前にある「水産物産センター」
複数の小売店が特徴を出しながらひしめき合っている魚の商店街。
一番奥にある、活きている魚達を料理して食べさせてくれる「開陽亭」というレストランで茹でたてのカニを頂きました。かなりな幸せ感。

他にもミル貝とハタハタも。

ちなみにお酒は、ここの地酒「千代むすび」サラリと辛く、魚に合う。

ハタハタって好きなんですよね。
独特の風味と食感があるでしょ?
噛むほどに深い味わい。
寒い所の魚、北海道もそうだけど味が濃いと思います。
そう言えば北海道の中標津のblogの生産者が言ってたけど、ハタハタよりも氷下魚の方が上手い!と。
確かに氷下魚は、噛めば噛むほど味が出るし、旨さが凝縮している感じ。

この水産物産センターは、他にもいろんな魚がいます。
天然ブリ、脂のってそう。
このでっかいイカ、刺身で何人前だろう・・ブリよりイカの方が高い。
この魚達は、もちろん地方発送もできます。

ここに住みつきたいと思うほど、豊かな海産物。

そんな豊かな水産資源がある境港は、水木しげるさんの生誕地であり、「水木しげるロード」という観光商店街があります。
徹底してゲゲゲを貫き通している所が凄いですね。
やり切っています。

商店街を歩くたびに、キャラクターのブロンズ像があり、途中に水木しげる記念館もあり、定時にキャラクターの着ぐるみまで出没し、訪問客を楽しませる。
正に、マンガの世界に入った気分。

これ、祈念館の中にある写真OKのポイント。他にもいくつかありました。

この商店街の途中にある公園、外灯が目玉おやじ。

最も感動したのがこれ。

地元の方々が日常使いするミニバス。
境港駅とメイン通りをループしながら走っていて。
バスの中まで妖怪の世界。

こんなシャレの効いたピンポン見た事ない!
ゲゲゲのエッセンスが至る所に詰まっていて、それを見つけるのが楽しい。

そんな感じで細部にわたり、ゲゲゲを満喫した後、県の中央に移動。
日中、水木しげるロードを満喫したので、身体が芯まで冷えてしまって・・・

さて、楽しみにしていた三朝温泉に。
みささおんせん、と読みます。
志賀直哉の「暗夜行路」という小説は、ここの「斉木別館」で執筆されたそう。
今は、愉快リゾートになっているみたい。

三朝温泉はラジウム泉。それも楽しみでした。
今回お世話になったのはここ「旅館大橋」
この旅館は、川沿いにある岩石の隙間から自然噴出した温泉がそのままの形で残っていて。大きな岩がゴロゴロと。
それを見たくてここにしました。

湯船全体が岩なので、自分好みのスペース(岩)を見つける所から始まりますが、
ラジウム泉、身体の力が一気に抜ける感じ・・・
強いですね、このお湯。
入り方にコツが必要みたい・・・

この旅館は、昭和7年に建てられています。国の登録有形文化財。
歴史や文化を感じる一つ一つのお部屋、崇高な日本の技術が詰まっていました。

外から見るとこんな感じ。

和風建築、好きなんですよね。
堂々としていてカッコいい。

お部屋の中も素晴らしい設え。

大規模ホテルではなく、この様に客室が少ない旅館は料理に趣向を凝らしています。
季節柄、やはりカニは出てきましたし、鳥取県のブランド和牛「オレイン55」のステーキも。地元の食材をふんだんに使っていて。
連泊でゆっくりと過ごすと良さそうな宿。
一泊では足りない・・・

あと最後に、鳥取と言えば大山のお茶。
「陣構茶」という有機JAS取得の茶畑があります。
ここは、紅茶やハーブも。せっかく鳥取に行くなら、地元の美味しいお茶をお土産に。

鳥取県、語りつくせない程、品良い美食の宝庫。
日本海がもたらす恵や山が育てる大地の食材が詰まっています。
夏の鳥取も良いでしょう。気持ち良い高原に広がる牧場の乳製品も美味。
あと、ここはスイカの名産地。大栄西瓜。これこそ夏の味覚。

海外に行く事ができない日が続いていますが
各地を巡り、自分たちの国、日本を深く知る楽しさは格別です。

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