作物の生産から食卓へ。つくる事は「人の手」を繋ぐリレー。種を撒き、育て、収穫する。そして、調理する。「人の手」が繋いだものが形を変えていく事。
超大型台風が近づく中、行って参りました鹿児島県「種子島」
「種子島」と一言で言いますが、正式な住所は鹿児島県西之表市、鹿児島県熊毛郡に分かれます。
住所だけ聞くと、どこだかわからない。島だと気付かないですね。
ここは鉄砲伝来の地。砂鉄が多く採れたから。
島全体を見渡してもどこにでもよくある地方の風景。
南の島というと、のんびりと水牛が荷馬車を引いているイメージがありましたが、ここは飛行場はもちろん、ロケットまで飛んでいる。
種子島宇宙センターは世界一美しい宇宙センターだそうです。
地元の方の自慢です。
この日は曇りで日帰りの強行軍。世界一の美しさに出会えず残念。
また、次回の楽しみにしておきます。
さて今回の目的はこれからがシーズンのみんな大好き「安納芋」
ちょうど収穫している畑にお邪魔しました。
今年は良い出来。この畑は優品が多いなー。
安納芋は中が黄色でとろ~りトロケル甘いさつま芋。
この柔らかい食感が人気の秘密。
ゆっくりと焼き芋にすると皮を突き破って蜜が流れ出します。
今は九州はもちろん東北まで作っている品種ですが、ここ種子島が「元祖」です。
やはりこの土地の安納芋が本物で、他地域のものとは雲泥の差。
香り、触感、甘み、成分が違います。
種子島の大地がこの芋を育てるから「安納芋」と呼べるのかもしれません。
元祖には元祖の理由がありますから。
最近は種子島産の安納芋を「島安納」というブランドにしようとJAさんが頑張っていますね。
形はこんな感じ。丸っこい。虫がかわいい。
どんな芋もそうですが、収穫後、一定の温度と湿度を保ってキュアリング(貯蔵)します。
キュアリングすることで芋のデンプンが糖に変わっていく「糖化」が進み、より甘さが増し保存性も高くなります。
一口食べてガツン!と旨い芋が出来上がるのです。
貯蔵はコンテナごと倉庫にいれたり、このように日陰の軒下に吊るしたり。
美味しくなーれ!と様子を見守ります。
安納芋には兄弟がいます。
私たちが普段良く見るのが「安納紅」皮が赤く中が黄色。
さっぱりした甘さが特徴の「安納黄金」あんのうこがねは皮が白く中が薄いオレンジ。焼くと紅と同じ濃い黄色。
そして、もう1種は「安納紫」皮が白で中が紫。ポリフェノールですね。
この3種はそれぞれの味わいがあり、甘さも違うので食べ比べるととても面白い!
広い畑でこの三種を見分けるには葉っぱを裏返します。
すると、安納紅と安納黄金にははっきりとした特徴が。
これ!右側の葉と茎の付け根に色がついている方が安納紅。皮が赤いほうですね。お隣は皮が白い安納黄金。
では安納紫は?というと、皮が白いのは安納黄金と同じ。
実が黄色か?紫か?の違いです。
安納紫は全体の葉の色がちょっと黒濃いので、見分けがつくそうです。
ま、農家さんは定植するから、自然とわかるのでしょうけど・・・
安納黄金の焼き芋です。フフフ美味しかよー!!
安納芋はゆっくりゆっくり加熱すると、あまーくトロケルような柔らかな食感に。
焼いただけでスイートポテトのようなデザートになります。
何故この芋がこんなにしっとり甘いのだろうと調べた所、他のさつま芋に比べ、ショ糖と果糖が多く含まれている事だそう。
他のさつま芋は麦芽糖が多く、安納芋の糖類に比べるとそんなに甘くない。
そして、このトロケル触感は山芋とオクラなどに含まれる多糖類が多いから。
うーん。すごいなあ。しかも炭水化物、ビタミン、ミネラルをバランスよく含んでいるので、小腹が空いた時にはもってこい!
秋は焼き芋!
丁寧に手作業で選別をした元祖種子島の安納芋はうちのネットショップ「大和のちから」で発売中!
http://shop.gnavi.co.jp/yamatonochikara/sai01
この安納芋は11月東京駅構内と渋谷ヒカリエで開催される農業イベント「食の絆サミット」で鹿児島県の伝統野菜としてご紹介されます。
http://www.shoku-no-kizuna.jp/
他熊本県の「水前寺菜」佐賀県の「菱の実」も。
野菜ジャーナリスト篠原久仁子さんもお墨付きの安納芋。
食欲の秋には天然美容食「安納芋」がおススメです。
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