つたえる

作物の生産から食卓へ。つくる事は「人の手」を繋ぐリレー。種を撒き、育て、収穫する。そして、調理する。「人の手」が繋いだものが形を変えていく事。

地域の魅力のその続き@水俣・津奈木

梅雨の晴れ間に久しぶりに水俣地域へ。
ここは2年前まで毎月通って地域のブランディングをさせて頂きました。

公害があった水俣。
その海が今どんな風になっているのか・・・
ここでは、インバウンドツアーも2年連続で開催。
その時の観光客が今年も個人旅行で行ってくれています。
開催後、再度訪問に繋げる工夫は、地元の取組み如何にかかっていますね。

海に入ってみたくて、水俣で1件ある「水俣ダイビング シーホース」森下さんに連絡しました。
ちょうどタイミング良く体験ダイビングを入れてもらうことができ・・・

その日は曇り。
でも波は穏やかで絶好のダイビング日和。


潜る海はここ!
水俣に2箇所ある温泉地域の一つ、湯の児温泉の中にある、ホテル「海と夕やけ」のまん前。
こんなに便利のいいダイビングスポットはなかなかありませんね。

シュノーケリングではなくダイビングなので、ボンベを背負い海の底まで沈みます。

そして見たのは
とても美しい海藻だらけの景色でした。

戦後すぐ、この海が水銀で侵され、生き物すべていなくなり
そして今、この景色を見てる。
その間に水中と水上に流れたとても長い時間を考えました。

ここはヒメタツと言う「タツノオトシゴ」の繁殖地。
水俣に住み着いてくれているということは大変嬉しく・・・

これ!
この画像は森下さんが夜に潜って撮った写真。
森下さんのFBには、たくさんヒメタツの動画や画像がUPされています。

ヒメタツの赤ちゃんを見たかったのだけど、昼間は海藻の陰に隠れて出て来ません。
だいぶ探してくれたのですが・・・

それでも水俣の海が美しい事、ここに再びたくさんの生き物が暮らしている事など、水上ではなかなか考えることが出来ない地域の姿をこの目で見て、考え、たくさん発見できました。

ボンベを背負わずに潜ってとったビナ(貝の一種)を、旅館の方に茹でてもらいました。

僕は貝を採るのが大変好きで、子供の頃から貝堀り、貝採りにはよく出かけていました。
地域により、貝の呼び方が違うのも面白い。
とても美味しい貝で、まち針を使って、尻尾まで切れずに取り出すのが楽しい。
今では高級な珍味ですね。

ダイビング後は船湯という、船の浴槽に温泉を張ったお風呂で一休みして、旅館に戻りました。
海の中にいると体力を使うようで、疲れた身体に染みるビールも美味しかった!

旅館には洞窟風呂という天然の岩石を使った温泉もあり、探検隊になった気分で過ぎる時間を堪能しました。

翌日は、水俣市のお隣の津奈木町へ。
前日とは打って変わって、晴天!
気持ちよい!

こちらでも以前から気になっていた美術館とモノレールに乗り、地域全体の景色を見せてもらいました。

グリーンゲートという津奈木町の直売所が素敵にプチリニューアルしていました。
津奈木もいろいろと工夫していますね。

インバウンドツアーでもこの近くまでは行ったのですが、津奈木美術館とモノレールは時間が取れずに素通りでした・・・
寄って欲しかった!と言われていた所・・・

行ってみると、穏やかに流れる時間はとても爽やかで・・・
モノレールも短い時間だけど、急斜面を上がるスリルがあって。

わが国の国旗が建っている所も気に入ってます。

海の方はこんな見晴らし。

これは、見せてあげたかったな。

ツアーのスケジュールを組むとき、地域の行政の方々にアピールしたい部分を聞きながらプランを練るのですが、ここはあまり良い感じの回答が無いので工程には入れなかったのですが、地域に暮らしている方の目線とは違ったのだと改めて認識しました。

トータルで地域を体感して頂くには、この景色あってこそだったのかもしれません。

モノレールの発着場は津奈木美術館があり、ここの地域は芸術にも特化していて・・・
熊本県出身の方の個展が開催されていました。

小さい施設ですが、景色とマリアージュされており。素敵です。

ここで面白い事が起こりました。
ゲストは私たちだけだったのに、館内に「コンコンコン」というドアをノックするような音が響いています。
なんの音なんだろう?と見ていたら・・・

この子がガラスを突いているのです。
飛びながらガラスを突いては、この場所に止まる・・・
そしてまた突く、を繰り返しています。

何が目的なのか、ガラスに映る木を叩いているつもりなのか??

受付に座っている方に尋ねると、毎日来るそう。(皆勤賞)
大展示室とトイレの方のガラス、エントランスのガラスと3箇所を突き回っているそう。

小さくてかわいい小鳥です。
この鳥の名前はなんだろう。
こんなにガラスを突いて、嘴は痛んでいないかい?

短い時間ですが改めて水俣・津奈木の良さを体感し、普段の暮らしがこれほどまでに魅力的なことを更に多くの方にも知って欲しいと感じました。
これがたまらなく魅力だと感じる方も多くいるのではないかな・・・

詰め込み的なツアーではない地域の個性を生かした形にすると、末永いファン作りや新たなイノベーションが起きてきます。

丁寧に、地域に流れる時間を実感させることが大切かな・・・

京都や北海道など既に広域でブランディングが出来ている地域は良いのですが、このような地方の小さな一地域は、そこにある普段の暮らしこそがたまらない魅力になったりします。

僕自身、生産者を中心とした地域の方々がとても好きです。
少しでも多くその魅力を味わって頂きたく、これからもブランディング、ツアーなども手がけて行こうと思います。