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作物の生産から食卓へ。つくる事は「人の手」を繋ぐリレー。種を撒き、育て、収穫する。そして、調理する。「人の手」が繋いだものが形を変えていく事。

農業観光(フードツーリズム)の作り方(基本)

長いコロナ禍、いろいろと考える時間がありますね。
多くの環境が一変していますが、これまでも時代の流れは激震が走るほどの大きなショックの後に新たな時代が到来しているのでしょう。
しかしここまで停滞モードが長いと、やはり苦しいですね。

これまで当社は、10年ぐらいになるかな、日本の生産地を体験させるツアーの企画実施を外国人対象に行って来ました。
最初はわからない事ばかりでしたが、彼らをよく見て、一緒に過ごしているうちに多くの気づきがあり、コンテンツをバージョンUPさせていった経緯があります。

最近皆さんの質問で多いのは
1,地域を発信したいけど、どうやればいい?
2,外国人に観光に来てもらいたい、どんな準備が必要?
3,何を見せればいい?

この様な事が多くなっています。

僕の仕事は、生産(食)がメインなので、ツアーのコンテンツにも必ず「食」を入れます。
実際、地域ツアーで「食」がない事はありえない。
むしろそこから組み立てる感じ。
その地域の環境や歴史、文化があってこそ、その生産物は生まれます。
「地域食」の価値ですね。
きちんと考えて発信する、これは基本。

地域に暮らしている方は、その暮らしが日常、その風景が日常である為、なかなか良さに気付くことが難しい
良さを磨いて見せるには、まず何が良さなのか?を議論するところから始まります。
そこには「よそ者」と呼ばれる方々は必ず必要。
そうやって決めていきます。

では早速、質問の回答です
1,地域を発信したいけど、どうやればいい?
発信の方法は今や無数にあります。
地域を上手く発信するには、人気の媒体に広告を載せる。
有料でやることもできますし、最近はSNSを使って無料でやる事もできます。
それと、設定したターゲットが好む媒体を選ぶこと。

このターゲットの事は、後日別記事で書きますね。
ここは長くなるので・・かなり重要です。

2,外国人に観光に来てもらいたい、どんな準備が必要?
この質問は割と中高年の方からが多いです。
おそらく皆さんが考えているのが「言葉の壁」
意思が通じないので「怖い!」という感覚があるのかもしれません。
そりゃ、言葉がわからないのに積極的に受け入れたいというチャレンジャーは多くないはず。
でもそれって、あまり気にしなくていいと思います。
こちらが苦手にさえしなければ、相手は身振り手振りで自分の思いを伝えようとしてきます。
飲食店であれば、英語メニューぐらいは知り合いに頼んで書いておいた方がいいかな。
日本は建物には割とWCや非常口マークの誘導があったり、かなり親切です。
生産者が体験として外国人を受け入れる時も、収穫体験などからスタートしてはどうでしょう?
日本人が先にまずやって見せる事をすれば、見よう見まねで楽しく収穫してくれます。
彼らはお金を支払っているのでしっかり楽しもうとします。
それが真剣さ、に繋がってとても良い感じになる。
やってる側もそんなに真剣だと嬉しくなる。
だから2番の質問は、最低限、という事になるのですが、
やはり人と人ですから、まずは挨拶だけはしっかりと出来るように。
それを意識された方が良いかもしれません。
日本人はその挨拶を恥ずかしがってできない事があります。
挨拶からの自己紹介。それ大事。

3,何を見せればいい?
これは地域の規模に合わせて考える感じですが、歴史の部分って割と大事だと思います。
寺社仏閣は鉄板ですね。立派である必要はありません。
その地域の暮らしが想像できるようなものであれば・・・
あと、外国人って食の現場で働いている人の姿を見るのは好きみたい。
オイスターを陸に揚げる漁船などを近くで見せた時の興奮度が半端なかった!
柑橘の選別の様子やそれを箱詰めする人々の確実さと手早さを見せた時「ワンダフル!」の嵐。
尊敬のまなざしで生産者を見ていました。

地域の方々はそんな外部からの眼差しで自分の仕事の凄さに気付いて欲しい。

実際、どの国に行っても日本ほど生産物の品質が統一されている国はありません。
日本人の性格というか、真面目さ、几帳面さが世界から高評価されているのだと思います。
だから、日本人が考えて「これは必要ないだろう」と考えてしまう部分が重要だったりします。

仕事の丁寧さ、確実さ、真面目さ、これが日本の真骨頂。
これからも、その仕事が続きて行くような社会でありたいと思っています。

今回は、地域ツアーの作り方の「考え方」の部分を主にお話ししました。
次回は重要な「ターゲットを想定する」という部分をお話しします。
地域の様子の投稿に挟んで。、この様な事をちょいちょい書いていこうと思います。

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