つくる

作物の生産から食卓へ。つくる事は「人の手」を繋ぐリレー。種を撒き、育て、収穫する。そして、調理する。「人の手」が繋いだものが形を変えていく事。

さつまいもからの愛

さつまいも

熊本県阿蘇郡小国町
九州島の中央部の山間地、小国町。
ここは30年前に一時期はまった地域で、あらゆる所に泉質のよい温泉が沸いています。
有名な黒川温泉、わいた温泉郷、杖立温泉、はげの湯温泉、鈴ヶ谷温泉などなど。
美味しいお豆腐屋さんもあり、そばも、蒸し鶏も・・・
地熱で蒸した卵や鶏肉などがとても美味しくて・・・
お風呂に入る前に仕込んで、出てきて熱々をほおばるのが定番。
冬はもちろん、夏でも楽しい温泉です。
そして温泉は、豆腐屋さんでも、定食屋さんでも入ることができる・・・

山間地のそんな素敵な場所に、美味しい芋を作っている生産者がいます。
下巣畑農産さん、ゲズバタケと言います。これ地名です。
生産者の小陣さんにお会いしたのは3年前になるかな・・・
熊本県の6次産業化アカデミーで、透明の弁当パックに焼き芋を入れて持っていたのを強烈に覚えています。
それが今では熊本でも認知されるほど、上質な干しいもを作る生産者に・・・
とても嬉しいです。

自園の芋を使った加工品、干しいも

旦那のひろあきさんがシルクスイートを苗から大切に育てています。
他にも品種はあるのだけど、仕上がった色が黄金色で美しく、しっとりとした食感とちょうど良い甘さのこの品種に決めたそう。

加工品を作る場合、決定的なのは素材そのもの品質!
ここの生芋(さつまいも)はとても美味しい。
焼き芋にすると、蜜が割って出てくる。
よく加工品は出荷できないもので作る、未利用品を利用して収益を上げるなど言っていますが、加工品こそきちんとした品質のものでないと、その青果物そのものが美味しくないイメージになるので要注意!

小陣さんは、良い芋だけを使ってますからもちろん美味しい。
さつまいもを苗から育て、秋に収穫し、糖度が上がる様に蔵の中で貯蔵して、十分に甘くなったら加工に入ります。
加工は、蒸して、切って、乾燥させて・・・
言えば簡単ですが、これ温度管理から、衛生管理までかなり大変な仕事。
もちろん、さつまいもそのままの味。無添加です。

昨年末にデザインを全リニューアルさせて頂きました!
お二人をイメージしてこんなイラストも。
今後できるであろう、新しい商品に使うかな・・・

他には、ダンボールなども。
届いたら楽しくなる箱をイメージしました。

小陣ご夫婦はとても素直で、研究熱心。
それになんと言っても食べ物は人柄ですので、これからここの芋は人気になるだろうな・・・

今ちょうど、リーフレットを作っているのですが、その中で
「生産者から食べてくれるお客様にお伝えしたいことを教えて下さい」とお願いし、素敵な文章を頂いたのですが、
それよりも、メールに書いていることの方が、小陣さんそのものでした・・・
ご夫婦で真剣に考えてくださった様子が目に浮かびます。

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生産者の言葉としてどんな文章がいいのか2人で悩みました。
日照りの夏、長雨の秋など人間にはどうすることもできない自然の力に泣かされることもあります。
その一方、凍てつく早朝の農作業中、日の出とともにじんわりと体が温められる時には
お日様の力ってすごいなあ。自然の力にはかなわないなあ。と畏敬の念を抱きます。
自然を相手の農業という仕事の価値を改めて見つめなおすきっかけとなりました。
農業をしていて、どんな時に喜びを感じるのか…
などなど、いろいろ深いところまでしゃべりました。
そんなこんなで伝えたい思いはいっぱいあるのですが、
字数も限られた中でうまくまとめるのは難しく、下手な文章ですが添付します。
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生産者が作る加工品は、「生産者だからこそ」の味になるのが、よくわかります。
メーカーは最終的な形を整えるのが上手い。メディアを使うのも。
表面を整えるのが上手いのですよね。
それにはかないません。

でも生産者の目線は、やはり「生産」なんです。
中身なんです。
そこをコンシューマーにどう伝え、選んで頂くか・・・

「人がいない食べ物」は平気で粗末にします。
「人がいるものは大切に」頂きます。

日本全体が、作った人がいることをしっかりと認識する時期に来ています。
子供の頃、お茶碗に米つぶが残っていると「お米を作ってくれた農家さんがおるっちゃけん、一粒も残さんで綺麗に食べんしゃい!」と母から怒られたものです。
お茶碗に米粒が残らないように、最後はお茶漬けをするのが習慣になりました。

農業は、これから数年で生産者の数が劇的に少なくなります。
後継者もまったく足りません。
今は、手にする食べ物が国産ということが普通ですが、もう普通ではなくなる時期に差し掛かっています。

私はそれに気づいています。

もっと多くの方が危機感を持ってくれればいいな。
食べることは、自分自身。
「食べたもので自分の身体はできているのです。」

生産者と消費者の垣根が低くなり、時代は大規模流通だけではない、生産と消費の仕組みをたくさん作り上げてます。
それでもまだ「作った人がいることに気づかない」事も多い。

熊本県、小国町の下巣畑農産さんのさつまいも是非召し上がってください。
HPでは干しいもしかありませんが、生芋ももちろんあります。
輪切りにして天ぷらにしたら最高です。

たくさんデザインをさせて頂いたので、素敵なご夫婦にめおとサーモボトルをプレゼント!
夏に冬に年中畑に持っていって頂きたい。